先ごろ続編の「エデン」が発売された、近藤史恵さんの自転車ロードレース小説「サクリファイス」。このシリーズには短編の外伝があり、先ごろ最新作が掲載された雑誌「Story Seller 3」が発売されました。
![]() | Story Seller ( ストーリー セラー ) Vol3 2010年 05月号 [雑誌] by G-Tools |
外伝シリーズは、「サクリファイス」の前日譚。「サクリファイス」の語り手・白石誓がチーム・オッジに入る前の話。オッジのエース・石尾と赤城の物語が、赤城の視点で語られていきます。
「Story Seller1」に収録されたのは「プロトンの中の孤独」。
「サクリファイス」にさかのぼること約8年、24歳の有望な新人だった石尾がチーム・オッジのエースになるまでが描かれます。
「Story Seller2」には「レミング」。
「プロトンの中の孤独」から約3年後の物語。寡黙なエース・石尾の成長が、チーム内のごたごたを通して描かれていきます。
そして、今月発売された「Story Sller3」に掲載されているのが「ゴールよりももっと遠く」。
32歳になった石尾と、35歳の赤城。そろそろ引退か......という年齢を迎えた2人の物語です。「サクリファイス」の語り手の白石君は「今年加入の新人」として名前だけで登場。「サクリファイス」の物語は、たぶんこの短編のすぐ後の話。
選手にとっては10年近い長い年月の中で、2人の関係がどう変わっていくのか、書かれていない部分に何があったのか、そんなことを考えながら読んでいく楽しみは、「サクリファイス」とはまた違ったおもしろさです。
「Story Seller3」の著者コメントでは、「石尾と赤城の話は、これで終わりのようなまだ書き足りないような」とありますが、ここまできたらあと2、3編は書いてもらいたい!というのがファンとしての希望。だって、後々単行本化するにも3編じゃ少なすぎるでしょ!? もっとまとめて読みたい!と思ってしまうのです。
この「Story Seller」シリーズ、今人気の作家さんの描き下ろし短編をまとめて読めるので、そういう意味でもお買い得のアンソロジーかもしれません。「面白いお話、売ります」というキャッチフレーズは嘘ではないと思いますね。
「サクリファイス」「エデン」と読んできてハマった皆さんには絶対おススメ。ついでに、「Story Seller」シリーズもおススメです。
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Story Seller3、沢木耕太郎(とさだまさし)に惹かれて買いました。まだ沢木耕太郎のしか読んでませんが、近藤史恵さんのも楽しみです。
実は『サクリファイス』に対して、自分の中でかなり評価が低くて…それを挽回出来る内容である事を楽しみにしております。
しかしこの本、良い企画ですよね!『ALL読み切り&書下ろし』とは意外と無い形態で、素晴らしい隙間を突いてきたなぁと思ってましたが、今号が最後とは…勿体無いですねぇ。
けんぴさん、こちらも読んでくださってありがとうございます!
「Story Seller」はいい企画ですねえ。有村浩さんは宮部みゆき的にブレイクするんじゃないかと思っているんですが……。3号で最後とはもったいない! 年1冊でいいので続けてほしいですね。
外伝、個人的には本編よりも好きかもしれません。
似たような文芸誌は、実は幾つかありますが、そう、確かにこの雑誌は良いですね。
小隊長さん、コメントありがとうございます。
最近はあまり小説を読まなくなってしまったので、日本の若い作家さんのことを知らなかったりするのです。こうしたアンソロジーでためし読みできるのはありがたいですね。沢木耕太郎やさだまさしも載ってますがw